Web標準とは何か

(更新: 2025年11月30日)
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はじめに

12月1日から25日まで、毎日1記事ずつ公開していくアドベントカレンダー企画です。 この連載では、Web標準とDDDについて学びを深めていきます。 第1回は「Web標準」がテーマです。 Web標準がなぜ必要なのか、開発者にとってどのような意味を持つのかを学んでいきます。 それでは、全ての基盤となる「Web標準」について見ていきましょう。

なぜWeb標準が必要なのか

私たちが日常的に書いているHTMLやCSS、JavaScriptは、ChromeやSafariなど異なるブラウザでもほぼ同じように動作します。<button>はどのブラウザでもボタンとして表示され、fetch()でのAPI呼び出しも期待通りに動きます。なぜこの挙動が可能になっているのでしょうか。 それは、「Web標準」という仕組みがあるからです。もし、Web標準が存在しなかったら、Webの世界はどうなっていたのでしょうか。

標準がない世界の課題

Web標準が確立される以前、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、Webの世界は混乱していました。この時期は「ブラウザ戦争」と呼ばれ、Internet ExploerとNetscape Navigator用に別々のコードを書かなければならず、開発コストが大幅に増加していました。

Web標準による解決

こうした混乱を解決するために、W3CやWHATWGといった標準化団体が設立され、Web技術の共通仕様を作成する動きが始まりました。 Web標準が確立されることで、どのブラウザでも同じように動作することが保証され、開発者はブラウザ毎に別々のコードを書く必要が無くなりました。さらに、Web標準は「Webを壊さない」という原則から、導入される新しいウェブ技術は下位互換性を持ちつつ、上位互換性があるべきだと考えられています。そのため、何年も書かれたコードが現在のブラウザでも動き続けるという恩恵も受けています。

現代のWebとWeb標準

現在では、Web標準への準拠が当たり前になり、主要なブラウザは全て標準に従って実装されています。これにより、私たち開発者は「どのブラザで動くか」よりも「どんな体験を提供するか」に集中できるようになりました。 このWeb標準は標準化団体や多くの人々の努力によって維持されているものです。 次の記事では、Web標準の標準化団体とは具体的にどのようなものなのかを見ていきます。

参考